羽曳野民報No.2139 2018年7月22日
6月市議会報告&「羽曳野のまちづくりを考える学習会」を開催
7月8日(日)午後2時から、リックはびきの大会議室で「6月議会報告&羽曳野のまちづくりを考える学習会」が開催され、87名の方々が参加されました。
始めに羽曳野市会議員団から『6月議会報告』があり、その後、奈良女子大学教授の中山徹先生の「羽曳野のまちづくりを考える」と題した講演が行われました。
羽曳野市の将来について、改めて市民目線で考える学習会となりました。
「羽曳野のまちづくりを考える」中山 徹氏
羽曳野市の人口減少は問題
羽曳野市は、このままでは右表のように、人口が減っていくことが予想されています。 少子化が進み、働き盛りの人口が減少すれば、税収が落ち込み、地域経済も福祉も成り立たなくなります。
だからこそ人口減小問題に取り組む事が、市に求められています。
これからの課題と施策づくり
こうした中で、これからの課題とそのための施策づくりが必要です。
①子育て支援の充実を
今羽曳野市でも、保育所や幼稚園の統廃合を進めていますが、これでは(子どもの減少→幼稚園などの統廃合→子育てが不便→転居→子どもの減少)の悪循環のサイクルです。
この悪循環を断ち切るためには、生活圏内(小学校区)内に保育所や幼稚園を存続させることが大切です。
②高齢者対策の充実を
2025年までに、高齢者が住み続けられる対策を講じないと、介護難民が続出します。住み慣れた生活圏の中で暮らせる移動手段を確保できる施策が必要です。そのことは介護予防にもつながり、介護予防を広くとらえる施策づくりが大切です。
③若者が定住でき、雇用の確保を
若者が転居する3大理由は、結婚・仕事・住宅購入です。若者が暮らせる賃貸住宅の整備や、地元の企業と就労希望者のマッチングができるよう行政としての取り組みが必要です。
公共施設は長寿命化で
羽曳野市でも、公共施設の老朽化を理由に統廃合をすすめようとしています。しかし、気軽に利用できるのが公共施設の良いところです。
市は財政や効率化のためと言いますが、今ある公共施設を長く使い続ける工夫をして、生活圏内に小中学校、保育園、幼稚園、公園、高齢者施設、障害者施設などを整備することは、財政面からみても有効です。
また「災害に強いまち」を作ることにもつながります。市は、市民ニーズを把握し、施策づくりは市民参加ですすめることが、これからの課題克服への大きなカギです。
6月議会報告
市民の生活実態は
安倍政権の「アベノミクス」が格差と貧困を拡大させる中、羽曳野市の生活保護世帯は16年間で2倍以上に、給与所得年収300万円以下の世帯は2倍以上の55%になり、市民の暮らしは大変苦しくなっています。
市政の問題点は
市は、国が示す方向通りに、施設の老朽化や幼稚園児の減少を理由に、利用者や地域の声も聞かずに、保育園や幼稚園の統廃合を市長の独断ですすめています。また、基金が7億円あっても国民健康保険料を引き下げることもしません。
高齢者のお出かけ支援策は、切実で喫緊な課題ですが、循環バスを充実しているとして、公共料金補助などの施策は考えていません。人口減少の課題克服のためにも、これからも市民のみなさんと共に運動を広げていきます。
教育委員会へ中学生の「チャレンジテスト」の中止を申し入れ
6月18日実施予定であった「チャレンジテスト」は大阪北部地震で9月4日に延期となりました。
しかし、子ども達の内申点に影響を及ぼす「チャレンジテスト」の問題点は教育長会議などからも指摘され、党議員団もテストの実施に反対してきました。今回の延期の日程で実施すれば進路決定に重大な影響を及ぼすことが危惧されます。
日本共産党羽曳野市会議員団は、7月13日、高崎教育長に申し入れを行い「①チャレンジテスは延期ではなく中止することを府教育委員会に求めること。②市教育委員会として中学生3年生の「チャレンジテスト」を中止すること。」を強く要請しました。
教育長は「羽曳野市だけが参加しないという事にはならない。」と消極的な態度での対応でした。