議会報告No.210 2020年3月15日
2020年度 市長の施政方針に対する日本共産党代表質疑
くらし応援、市民の声を生かした市政運営を!
2月29日「2020年市長の施政方針」に対し、各会派から代表質疑が行われました。日本共産党を代表し、ささい喜世子市議が、大きく3つのテーマで質疑を行い、市長が答弁に立ちました。
キーワード「未来」
- 保育や教育に公的責任を
子育て施策は、人口減少に歯止めをかける重要な施策です。
しかし、公立幼稚園での3歳児保育や預かり保育を実施しなかったため、来年度の幼稚園児の募集が大きく減少しました。何の対策もせず公的責任を投げ出すことは、施政方針にも反するもので早急な手立てを打ち、責任を果たすべきと求めました。 - 35人学級の実現を
定数を超えているクラスが、羽曳野市の小・中学校合わせて8校で39クラスにもなっています。子どもへの投資は未来への投資です。国や府に教員定数の改善を求めると共に、他市のように、市独自で実施すべきと求めました。 - 中学校全員給食の実施を
「家庭弁当を通じた親子のつながりや感謝の気持ちを大切に育む」と、中学校の全員給食には背を向けたままです。しかし保護者の希望は多く、昼食はおにぎりだけや食べずにいる子どもがいる現状を、市長はしっかり把握すべきです。農産物の地産地消をすすめるならば、自校方式を検討し、温かく美味しい全員給食を中学生にも提供すべきです。
キーワード「安心」
- 新型コロナウィルス対策を万全に
深刻な感染が広がり刻々と変わる状況の中で、国の対応に不安が広がっています。そして、全小・中・高校の休校が要請され、現場は混乱しています。国へ検査体制と医療機関への受け入れ体制の確立、また経済支援を求めると共に、学校の休校への対応や庁内の感染予防、情報提供を強く求めました。
キーワード「魅力」
- 歴史遺産にふさわしいまちづくりを
「市民がその価値と魅力を知り、誇りを持ち遺産を守っていくことが重要」との認識であれば、古市駅や駒ヶ谷駅や周辺を近鉄とも協力し、玄関口としてふさわしい整備と、ボランテイアガイドの方々をはじめ、市民の意見や提案を集めて魅力を生み出す取り組みをすべきと提案しました。 - 公共交通の充実を
市民の高いニーズですが「循環バスが充実し、路線バスの路線維持に努めている」の考えからすすみません。しかし買い物で経済が循環し、人が交流することで賑わいが生まれ、介護予防がすすむことで財政効果が期待できます。「公共交通施策の部署を立ち上げ、縦割りでない取り組みが必要」と強く要望しました。
市長の政治姿勢を問う
- くらし応援の民主的な市政運営を
地方自治体の役割は「住民の福祉の増進を図ること」であり、それに則った施策をすすめることが首長の役割です。
しかし「消費税増税は社会保障のため、安倍首相がすすめる改憲や維新府政が進めるカジノなどについても、国や府の方針が決まればそれに従う」という姿勢では、その役割は果たせません。
また施策や事業作りは、市長の思いが先行し、トップダウンで進められていますが、市民や利用者の声を聞き、職員の英知を集めて、より良いものを作っていくという立場で、取り組んでいくべきと正しました。 - 「気候非常事態宣言」を
羽曳野市でも地球温暖化対策に取り組む意思表明となる「気候非常事態宣言」をして、再生化のエネルギーにシフトするなど、市民と共に行動を起こしていく決意を求めましたが、「国策として取り組む重大な課題」にとどまりました。 - ジェンダー平等の視点に立った計画を
男性も女性も、多様な性を持つ人々も、差別なく平等に、尊厳を持ち、自らの力を発揮できる社会を作るため、「ジェンダー平等の視点は最も重要で、教育や啓発を継続することが重要と再認識している」と示した認識を、第2期人権施策基本方針計画に位置付けることを要望しました。