議会報告No.229 2021年3月21日
2021年3月羽曳野市議会 みなさんの願い実現を!
コロナ対策は、市民の暮らし応援とPCR検査の拡充を
ワクチン接種の促進のための商品券配布事業予算には反対
商品券配布でワクチン接種促進になるのか?
令和2年度羽曳野市一般会計補正予算(第15号)の内容は、主にワクチン接種委託料などワクチン接種に関わる補正ですが、その他に2億円で、地域活性化としてワクチン接種者へ商品券配布する事業が組まれています。
この事業は商工会が主体となり、地域活性化とワクチン接種促進という2つの目的で、ワクチン接種を2回実施した人にのみ、2千円の商品券が受け取れるというものですが、日本共産党は以下の2点の理由で不承認としました。
1点目の理由は、事業趣旨から見ても市が主体で取り組むべきであり、ワクチンを受けたくても接種できない人などもいる中で、市民の中に不公平を持ち込むもので、地域活性化事業であるなら、市民全体を対象にすべきです。
2点目の理由は、ワクチン接種の促進は商品券配布ですべきではなく、ワクチンの安全性や安心して受けられる体制をつくり周知することです。そしてワクチン接種と共に、感染予防のためのPCR検査をすすめるべきですが、そうした対策は立てられていないことです。
コロナ禍で自粛が求められ、暮らしも地域経済も厳しい状況の中、コロナ対策の地域創生臨時交付金を、市民の暮らしと営業を支える独自施策と感染予防のPCR検査拡充に使われるよう強く要望しました。しかし、日本共産党以外の議員の賛成で、ワクチン接種者へ商品券配布する事業を含む羽曳野市一般会計補正予算(第15号)は承認されました。
日本共産党議員団の一般質問
令和3年度の国保料は、大阪府から配分される財源が1億円減額されるため、基金から1億円繰り入れて市独自で激変緩和措置をおこなうということです。一人当たりの保険料は、前年と比較して756円の減で13万6081円、40歳代の夫婦と子ども2人世帯で所得200万のモデルケースでは、40万3980円で3480円の減です。令和3年度は、約8000万で実施していた前納報奨金制度を廃止しますが、利用していた世帯の保険料の負担は増すことになります。9億ある基金を有効に使って全ての世帯の保険料を下げ、コロナ禍の厳しい暮らしを応援するように求めました。
子どもの均等割り保険料は、全国知事会や市町村長会が子育て支援の趣旨に反するとし、国は、令和4年度から未就学児への均等割り保険料の半額減免を実施します。
羽曳野市は令和3年度から市独自で未就学児への半額減免を実施することがわかりました。これまで粘り強く要望し続けてきた成果です。今後は、未就学児に限定せず対象と減免の幅を拡充することを強く要望しました。また、傷病手当の支給対象を個人営業主やフリーランスにも広げるように要望しました。
◆恵我ノ荘駅周辺の整備と安全対策について
恵我ノ荘駅から一般府道郡戸大堀線を通り高村病院に至るアクセス道路は、生活関連関連経路として位置づけられ、優先的にバリアフリー化すべき道路です。道路の拡幅や踏切の拡幅を早期に実現できるように要望しました。また、駅の踏切の安全対策としてエレベータ付きの跨線橋の設置や立体化なども視野にいれ計画を要望しました。
それぞれの家庭における経済格差が子どもの生活に大きく影響しています。文部科学省の「子どもの学習費調査」では、小学校の学校教育費と給食費は、10万6830円ですが、当市の就学援助費最高額は、9万9千円、中学校は給食費を除いて、13万8961円ですが、当市の就学援助費は最高額でも10万2千円です。誰もが安心して学べるよう、就学援助費の増額と学校給食費の無償化を要望しました。
また、府に、前倒しをして少人数学級を推進できるように強く働きかけ、市独自でも教職員を増やして丁寧な指導ができる少人数学級の推進を求めました。
◆コロナ感染症対策について
保健所が設置されていない当市は、感染症の実態を詳細につかめていません。大阪府に情報を開示するように求め、連携を密にして感染防止対策を打つように要望。当市で生活困窮支援として貸付された緊急小口と総合支援金は、2月3日の時点でも2302件で約9億1200万円となっており生活困窮の実態が深刻です。最後のセーフティネットである生活保護制度の利用をためらわないために、扶養照会を「本人の承諾なしにはしない」という原則を貫くよう求めました。
◆地域における高齢者支援施策について
高齢者が可能な限り住み慣れた地域や自宅で日常生活を送れるよう、地域包括ケアシステムを推進するため、地域包括支援センターは中学校校区ごとに配置すること。また、新しい公共交通施策の充実と高齢者の運賃の負担軽減の制度の創設と、加齢性難聴者への補聴器購入補助制度の創設を求めました。