議会報告No.250 2022年3月8日
2022年3月市議会 市民の命守り くらし支える市政運営を!
施政方針に対する日本共産党代表質疑
◆コロナから市民の命を守るための取り組みを
新型コロナウイルスオミクロン株での第6波の感染拡大が広がる中、大阪では1日の新規陽性者数は1万人を超え、人口当たりの重症者数、コロナ死者数が全国ワースト1です。羽曳野市でも2月の新たな陽性者数は3868人で、3回目接種はまだ進んでいません。国や府が無料検査を始めましたが、検査キットの数が不足し、検査が追い付いていません。しかし、この感染拡大を抑制するには、今こそ市独自で「誰でも、どこでも無料で受けられる検査の拡充」を求めましたが、市長は「検査は国や府が対策を講じてきた」として検査に取り組む姿勢はありません。今子どもたちへの感染も広がっている中で、学校や保育園などへの検査キットを配布するなど、市の基金も活用し、市独自での感染対策を求めました。また、第6波を教訓にして、国や府に対し、病床削減計画の中止を求め、緊急に保健所体制を強化するよう、強く要望しました。
◆行財政改革は市民の暮らしの実態を視点に
市長は「コロナの影響により厳しい財政状況となるため、自治体経営の視点で、行財政改革を着実に実行していく」としていますが、コロナ禍でも支援策や給付金は交付金を活用し、令和2年度は黒字決算で、令和3年度も赤字にならない見込みとのことです。しかし令和4年度では下水道料金や各種手数料、国民健康保険料の値上げが予定されています。コロナ禍で厳しい生活を強いられている市民にさらなる負担を押しつけて財源をつくり出そうとしている市長の行政改革に、市民の姿は見えません。「市民の暮らしと福祉の充実のため」というなら、公共料金は値上げせず国民健康保険料は基金を活用して引き下げるよう強く求めました。
◆子育て支援・学校教育の充実を
コロナ禍の中、子どもの貧困と格差がさらに浮き彫りとなり、食育としての給食は 大変重要です。令和4年度から、要望していた「こども園」での全員給食が実施されますが、調理員の確保ができないことを理由に民間に委託しようとしています。給食は食育と安心・安全の観点から、直営・自園調理方式で進めるべきと求めました。また中学校給食は全員喫食への検討をすすめる基礎調査が行われますが、自校方式も視野に入れた検討を求めました。少人数学級については、令和4年度は3年生までが35人学級の対象になりますが、コロナ禍の中で感染対策や大きな学習効果があると実証されました。市長は「要望が一定実現した」と言いますが、他市でも市独自の少人数学級を実現しています。羽曳野市も独自の少人数学級に踏み出すことを強く要望しました。
◆市民の声を活かしたまちづくりを
羽曳野市では、この間、市民や地域への説明や意見が反映されることなく、公共施設の閉館、閉園、給食の民間委託などが決められていくことが続いています。本来、まちづくりは市民に理解を求め、声を反映させながら進めるべきです。市長は、施政方針のむすびに『勇往邁進』で市政をすすめるとされています。目標に向けてためらわずに突き進むというのが「勇往邁進」ですが、市民へ説明や地域の声をしっかり聴くことに時間をとることも必要です。基礎自治体は一番身近な行政であることから、市民の声を活かしたまちづくりを進めることを求めました。
下水道料金値上げについて
令和5年4月実施に修正されたが 下水道料金25%値上げは変わらず!
3月議会で令和4年10月1日から下水道料金が値上げとなる議案に対し、代表質疑でも値上げの中止を求めてきました。市民のみなさんからも「このような時期に、値上げはやめて欲しい」の声が議会へも多く寄せられました。
市長は「ウクライナ情勢にかんがみ、下水道料金の引き上げは、半年先延ばしにして、令和5年度4月1日からの実施にする」と、議案の修正を申し出てきました。しかし、半年先のばしにしても、コロナもウクライナ情勢も先が見えない中、暮らし向きはさらにきびしい状況が予想されます。まずは自治体として、市民の暮らしを応援する立場で、値上げは中止すべきです。