議会報告No.251   2022年3月25日


2022年3月議会 いのちと暮らしを守れの声を市政に

 

わたなべ真千

わたなべ 真千 市議

 
◆子どもと家庭への支援の充実を
文科省の調査では、不登校は8年連続増加し、自殺は調査開始以来の最多、虐待は20万をはじめて超えて、専門職の支援と連携が必要となっています。羽曳野市の学校でも虐待事案の増加と新規ケースにも対応しなくてはならす、スクールソーシャルワーカー(SSW)は必要不可欠となっています。しかし、当市の配置は、1週間に6時間年間35週の勤務が2人、週4勤務の会計任用職員1人で、令和4年度は1人増員という実態で、全員非正規職員でまだまだ不十分です。継続性と専門性の向上のためにも正規化と増員を求めました。また全国の自治体の83%が実施している就学援助の入学準備金の入学的支給を求めました。

 
◆就学前教育・保育の充実を
市は、幼稚園児が減少した理由として保護者のニーズの多様化であるとしていますが、その多様化に応えてこなかつたということが要因です。3歳児保育と長時間保育をすべての幼稚園で行うよう要望。また、幼稚園を廃園してこども園に統合する方針を進めていますが、子育ての輪や地域の交流を広げてきた実績がある子育て拠点を存続させることを要望。職員配置についても、国の最低基準でよりも手厚い1歳児保育の園児5人に保育士1人を堅持し、特別に配慮の必要な子どもを支援するための加配の拡充を要望しました。
 
◆急性期病床を減らさず、市民の命をまもる医療体制を
 令和2年1月の救急搬送の困難事例(医療機関5か所に受け入れを断られる)は16件でしたが、今年の1月は78件であり医療機関の受け入れが困難で命が守れない事態になっていたということが分かりました。しかし、市は、コロナ感染で医療受け入れが困難である時に、さらに急性期病床を減らして公的病院を再編していく地域医療構想について「肯定的」です。これでは市民の命はまもれません。市民の命を守るため急性期病床を減らす方針をやめるよう大阪府に要望するよう強く求めました。さらに、小児の夜間診療の受け入れ体制の拡充を求めました。
 
◆介護の負担軽減制度の周知を
昨年8月の改制度改正で施設入所者などの食費の負担が重くなった方が8月の時点で当市でも325名もおられることが分かり、老後は安心して暮らせないという不安が大きくなっています。介護の制度ではないため手の届きにくい「特別障害者手当」は、要介護4.5の方が対象となる場合もあるため、制度の周知を要望しました。

 

南れい

南 れい 市議

 
◆学校トイレに生理用品の設置を
 2021年には国の『女性活躍・男女共同参画の重点方針』に生理の貧困への対策が初めて明記され、自治体の役割がますます重要となっています当市は災害備蓄用品や寄付により、現在も公共施設9か所でトイレヘの設置を続けており、多くの方が利用されています。
しかし、学校では小学校1校を除き、原則保健室での配布にとどまっています。保健室での配布利用数は、中学校でも年間約200件で、1校にしてたった年間30件程度、小学校が約120件で、1校にして年間約8.5件と、どちらも非常に利用が少なく、子どもたち自ら保健室に取りに行くのはハードルが高いことがわかりました。また、市は衛生上の問題や、経済的に困っている児童生徒が周囲を気にすることを理由に、今後も学校では保健室での配布を継続するとしていますが、旭市では衛生面を考慮してプラスチックケースに入れたり、手芸部の学生がかわいい生理用品入れを作って設置しています。子どもだちと一緒に取り組むことで信頼関係ができ、相談にもつながります。また、生理はとても個人差があり、学校に行<ことさえ難しい場合や生理と行事が重なれば参加できないという不安など、学校生活に大きな支障をきたす場合があります。多感な時期の子どもたちが安心して学校生活が送れるよう、学校の女子トイレにも生理用品をトイレットペーパーと同様に当たり前に設置するよう強く求めました。
 
◆気候変動に対して早急な施策を
 近年、地球温暖化による気候危機が大変問題となっており、昨年11月にはCOP26が開かれ、各国の温室効果ガス排出削
減の強化が採択されました。日本では、環境省の調査で日本の再生可能エネルギー電力は、太陽光、陸上風力、洋上風力を中心に現在の電力消費量の了〜8倍もの可能性があることが分かり、目標達成のめどに自治体の脱炭素への取組が非常に重要となっています。
 市は排出される温室効果ガスの削減目標などを定めた「地球温暖化対策実行計画」を策定して目標達成に向けて取組むとしています。また、これまで日本共産党が要望してきた公共施設への太陽光パネルの設置については、施設で使用するエネルギーの全てを賄えるだけの発電量には至していないため、CO2排出ゼロを実現する取組を進めるよう要望しました。
 また、市民や企業と連携して、再エネを生かした地域産業を研究し、エネルギーの地産地消を構築するとともに、国や府の支援を活用して市民の省エネ再エネの導入に対し、市独自の使いやすい助成制度をつくるよう求めました。