羽曳野民報No.2213 2023年5月18日
近鉄本社と懇談 安心・安全な駅の整備を
今年も利用者や住民のみなさんの声をお聞きし、2月14日に日本共産党の河南地区の議員や市民の方と共に、近鉄本社の方々と懇談し要望を届けました。以下、その主な内容です。
◇運賃の値下げを
コロナ禍で乗客が減り、鉄道事業の継続が非常に厳しい状況であるとして、近鉄電車の運賃が4月1日から値上げされました。
しかし市民にとっては、公共交通は生活する上で欠かせない移動手段であり、運賃値上げは家計への大きな負担となります。運賃の値下げを求めましたが、「理解を賜りたい」との回答でした。
また高齢者は少ない年金に加え、物価高騰で暮らしが苦しい中、交通費がかかると外出を控えてしまいます。介護予防のためにも、高齢者が安価に利用するための、運賃を割引く方法を求めました。
◇転落防止柵の設置を
現在、駅ホームへの転落防止策は近鉄阿部野橋駅のみに設置されているが、他の駅にも設置を求めました。しかし近鉄本社は「国土交通省のガイドラインの設置基準に基づき、現在阿部野橋駅の3・4番線に設置。それ以外は未定」と回答。乗降客の多い駅や、支援学校や視覚障害者施設のある駒ヶ谷駅などには優先して転落防止柵を設置するよう要望しました。
◇エスコートゾーンの設置を
視覚障害者が踏切内で列車にはねられ死亡する事故が相次いでいます。
『エスコートゾーン』とは視覚障害者に対し安全で利便性を向上させ、横断方向の手がかりとする突起帯のことです。しかし近鉄の踏切内には設置されていません。回答では「現在、障害物検知装置を設置しているが、エスコートゾーンについても検討中」とのことです。視覚障害者の方が安心して横断できるよう、引き続き、踏切の安全対策を要望していきます。
◇駅構内の安全対策を
恵我ノ荘駅ホームでは、点字ブロック上に、鉄骨柱が立っているところが4か所もあり、大変危険な状況です。視覚障害者の方が安全に移動できるよう改善を求めました。
「移動円滑化ガイドラインに基づいて実施している。また危険な部分には緩衝材を設けて対応している。今後、大規模改修時に検討していく」との回答ですが、早期の改修を求めました。
◇駅のバリアフリー化を
古市駅は車椅子やベビーカーの方は長いスロープを登るか、踏切を渡って西側のエレベーターを利用するしかなく、不便で危険も伴います。「東側は段差解消に努めており、現在計画予定はない」との回答でしたが、羽曳野市とも協議し、駅東側にもエレベーターを設置できるよう強く要望しました。
◇駅のトイレを洋式に
学校や家庭でも洋式トイレが増えている中、駅のトイレは和式が多く大変使いづらいです。足の悪い方や高齢者、子どもも安心して利用できるよう洋式トイレの設置を求めました。