議会報告No.299 2024年12月22日

ささい 喜世子 市議 — 9月議会一般質問 —
◆総事業費108億円の庁舎新築事業は、市民周知、市民合意ですすめるべき
本庁舎新築建て替えの総事業費が、100億円からさらに108億円へと膨れ上がっています。1年間の市税収の約85%にも匹敵する額ですが、その財源内訳が地方債(借入金)約67.7億円、一般財源40. 2億円ということがやっと明らかになりました。現在給食センターやこども園建設での借入に加え、さらに本庁舎の借り入れが増えれば、後年度への大きな負担が危惧され、今後の市民サービスや市民要望にも影響を及ぼすことが予測されます。
また、隈研吾氏による「世界遺産にふさわしい庁舎」が強調されていますが、市民は庁舎に重点を置くのではなく街全体が「世界遺産の街」と誇れるまちづくりを望んでいるのではないでしょうか。今なお、新築建て替えについては、市民に周知されているとは言えません。50年60年後を見通した事業だからこそ、市民に広く説明・周知し、丁寧な議論をする場を設けて、市民全体の合意を得てすすめるべきと強く求めました。
◆市独自で「子ども医療費窓口負担ゼロ」への実施を
自治体での運動が広がり、羽曳野も子ども医療費助成は高校卒業まで拡充されましたが、一部窓口負担が必要です。
現在、全国の自治体の約69%が窓口負担ゼロを実施しています。高槻市では府内で初めて、来年度より窓口負担ゼロが実施されます。医療の地域格差が生まれないよう、国への医療費助成制度の創設を求めると共に、大阪府へは助成年齢引き上げ、所得制限撤廃を求め、羽曳野市も市独自で窓口負担ゼロへと踏み出すことを要望しました。
◆陵南の森公民館・老人福祉施設の充実を
陵南の森公民館や老人福祉センターは、築40年が経ち、施設修繕や美装化が求められています。今後、第2期アクションプランでの計画を待たずに館内の美装化、LED化にとりくむことを要望。また、コロナ後もサークル数や会員数が減少している中、住民の活発な交流と学習拠点となることが期待されています。今後、活発な公民館活動を進めるため、「社会教育主事」などの専門職を配置して、学校や社会教育施設、関係団体と連携した社会教育行政を目指すよう強く要望しました
南 れい 市議 — 総務文教委員会報告 —
≪安全で教育的意義のある万博子ども招待事業を求める請願≫は不採択!
◆日本共産党が紹介議員となり声を届ける
この請願は2025年大阪・関西万博が開催されるにあたって大阪府が実施する「万博子ども招待事業」が子どもたちにとって、より良いものとなるよう求めるものです。
本来であれば、校外学習は目的を決めて、事前に下見もしっかりしながら学校が場所や時期などを決めるものですが、今回の万博遠足はパビリオン建設の遅れが指摘され、さらに、熱中症対策や災害時の避難計画などの安全対策についても情報が少なく、保護者にとっては不安に感じるものとなっています。日本共産党はこの請願について紹介議員となり、安心安全な事業にしてほしいという切実な市民の声を届けました。
◆安心安全にと願う市民の切実な声に不採択多数で否決
請願項目の下見の体制ついては、まだ日程も決まっておらず、パビリオンの見学についても十分な時間がとれるのかも確定していません。保護者への情報開示については、市の窓口は設置せず、詳細が決まり次第学校ごとに説明がされるという答弁がありました。日本共産党は、請願趣旨や項目にあるように、安全で意義ある校外学習となるように求める市民の切実な声に応えて、この請願を議会として採択すべきであることを主張しました。自民党・もっと羽曳野議員団も「安全に実施できるようにすべき」と採択としましたが、市民クラブ、維新の会、公明党は「市はすでに取り組んでいる」として不採択とし、不採択多数で、この請願は採択されませんでした。
<<傍聴した保護者からの声>>
採択が少数で不採択になったことは大変残念です。不採択の議員さんの理由は、「請願項目について、市がすでに取り組んでいるからこの請願は採択する必要がない。」ということです。しかし、私たち保護者には、これまでは一切情報がなく、この委員会ではじめて市の取り組みを知ることができたわけです。請願項目に対して、市が情報を集め、市民の声に答えようとしているのに、採択を審議する議員の多くが、私たちの思いに寄り添ってもらえなかったというのは大変残念で悔しいです。